Slide II - 010
一方ALS の方のように、呼吸障害が徐々に進んでいく場合の症状はどうでしょうか。だんだん呼吸する筋力が落ちて呼吸が弱くなっていっている場合、ご本人はその状態に慣れてしまい、呼吸障害がかなり進行するまで気がつかないことがあります。
このように慢性的な呼吸障害の自覚症状としては眠った気がしない、なかなか寝つけない、酸素不足のために頭痛がする、咳払いができにくくなり喀痰がきれない、息苦しいといった自覚症状があります。
他者から見て、以前に比べ咳が弱くなった、声が小さくなった、言葉が途切れるようになった、食事量が減った、ぼーっとしていることが多くなった、顔色がすぐれないなどの様子が見られます。
症状がさらに進行すると、顔や唇、指の爪が紫色っぽくなるチアノーゼが出たり、脈が速くなったり、酸素飽和度が低下したり、そして意識障害まできたすようになります。