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最後に、吸引をした後の確認報告についてです。
先に説明したように、吸引は利用者にとって必要なものですが、少なからず苦痛が伴います。方法に誤りがあると、利用者にさらなる苦痛と危険を及ぼしてしまうことにもなりかねません。
吸引した後には、利用者の状態が変化していないかよく観察をし、「いつもと違う変化」があれば必ず報告するようにしましょう。
ここでは、吸引の際に起こりがちなヒヤリ・ハットの事例を紹介します。
吸引中に顔色が悪くなった事例です。
パルスオキシメーターを着けている方では、酸素飽和度が下がっているような事例です。低酸素になった状態ですが、この原因として @吸引している時間が長引いた 
A吸引圧を高くして吸引した という報告がありました。
吸引を中止して様子を観察したところ、ほどなく顔色がよくなり、表情も落ち着いたとしたら「ヒヤリ・ハット」として報告します。顔色が戻らず表情も苦しそうで回復しなかった場合は、低酸素状態に陥ったのですからアクシデントとして報告します。

ヒヤリハット・アクシデントの実際(事例1)